金利上昇リスクを現実的に考えてみる③
2020.05.21|家づくりについて
こんにちは、富山で自然素材にこだわるホンモノの家。フジ創アイノスです。
今回は、金利上昇リスクを現実的に考えてみる、3回目です。
前回、固定期間選択型商品は、
金利上昇時の返済額アップに天井がないという特徴があるとお話ししました。
この商品は、未払い利息の発生リスクはないものの、
その反面、総額率が30%、40%になる可能性があったりします。
もし当初固定期間中80,000円だった返済が、見直し時に40%上がってしまうとしたら、
80,000円×1.4=112,000円まで、
一気に返済額が上がってしまうということですね。
また、この商品の多くが、当初の期間中だけ金利の引き下げ幅が大きくなっているのに対し、
逆に金利見直し後は、金利の優遇幅が縮小されるようになっています。
例を挙げるとこんな感じです。
店頭表示金利:2.95%
当初3年間貸出金利:0.505%
(店頭表示金利より2.445%金利が低い)
↓(3年後)
店頭表示金利:2.95%
金利優遇幅:1.85%
4年目からの貸出金利:1.1%(2.95%ー1.85%)
といった感じですね。
つまり、市場の金利が全く上がってなかったとしても、
無条件で金利が0.6%上がってしまうというわけです。
これだけでも、手痛い返済額アップになるのに、
さらに市場の金利まで上がってしまったとしたら?
もし、店頭標準金利が、
2.95%から3.95%となれば、3年経過後の貸出金利は2.1%になってしまうし、
4.95%になってしまったとしたら、3年経過後の貸出金利は3.1%にもなってしまう・・・
というわけなのですが、これらを実際の数字に当てはめてみると、
以下のような結果になります。
借入3000万円、35年元利均等払い、ボーナスなし、
当初3年間の金利0.505%で試算
この場合、当初3年間の毎月の返済額は、
77,875円となるのですが、
3年後は、もし金利が全く上がってなかったとしても、
適用金利が1.1%となるため、
返済額は85,388円となり、
返済額の上昇率が9.6%ということになります。
では、もし金利が1%上がってしまったとしたら?
この場合、3年経過後の適用金利は2.1%となり、
返済額は98,874円となります。
返済額の上昇率は27%ですね。
続いて、もし金利が2%上がってしまったとしたら?
この場合、3年経過後の適用金利は3.1%となり、
返済額は113,530円となります。
返済額の上昇率は、なんと!?45.8%です・・・
いかがですか?
「いやいや、そんなに金利が上がるはずはないでしょー」
多くの方が、そう思われるかもしれません。
しかし、全てのことがそうですが、
絶対なんてことは存在しません。
ですので、変動型の住宅ローンを選択する場合には、
このようなリスクも理解した上で、選ぶようにする必要があるんですよね。
後から気が付いて、取り返しがつかない状況にならないようにするためにも、
正しい知識を身につけた上で住宅ローン選びを行い、
無理のない資金計画を行うようにしていただければと思います。
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