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自然素材を利用した漆器の技術

2019.10.28家づくりについて

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こんにちは、富山で自然素材にこだわるホンモノの家。フジ創アイノスです。

英語でCHINAは磁器、JAPANは漆器を表します。東アジアの国名が、こうしてそれぞれの器を表すのは、国名と品名のどちらが先かは分かりませんがとても象徴的です。

そういいながら、世界最古の土器も漆器も実は日本から出土されています。日本の縄文文化は決して侮れません。

じつは土器にも、仕上げに漆を塗ったものがあります。また縄文時代のポシェットと呼ばれる、草編みの籠も、仕上げに塗られた漆のおかげで、数千年経っても腐らずに出土しています。

この漆の文化は、現代にも引き継がれていますが、自然素材を利用して現代技術に劣らないものです。実はこの漆は、天然の樹脂から作られた、フェノール系の高分子樹脂です。

大変優秀な樹脂で耐久性はもちろん、酸やアルカリ性にも強く、耐熱性もあります。唯一、太陽の紫外線だけには弱いという多くの樹脂と似ているところもあります。

そして、小麦粉と混ぜて麦漆という接着剤になります。日本に多くの木彫りが存在するのも、こうした接着剤がなければ、大きな木材から掘り出すことはできません。いわば、集成材は日本の文化を支えていたのです。そして現代の集成材にも、フェノール系の樹脂が使われています。

でも、自然素材である漆も、もともとの漆の木はアレルギー反応が強く、弱い人になると近くを通っただけでかぶれる人もいるほどです。また、実はマンゴーはウルシ科の植物で、マンゴーに対するアレルギーを持っている人も少なくありません。

でも漆は硬化すると、器に使っても大丈夫なほどアレルギー性も少なくなります。その硬化の仕組みも独特で、特有の酵素の活動によって硬化します。その酵素は梅雨時など湿気が高いほど活性化するので、漆の乾燥は、水が飛ぶ乾燥とは違います。

漆の名産地では、家の内装に漆を塗って仕上げている例もあります。まさに日本の贅沢の極みです。

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